看護師の仕事につく人間性
看護師の仕事と言って真っ先に思い付くのが注射だと思います。注射のイメージが強くある為、看護師の仕事とはなんだろうと、深く考えたりする事は中々ありません。
看護師とは、患者さんの一番身近にいる医療従事者であり、もっとも患者さんと多く関わる位置にあると言えます。
患者さんの日々の様子をとらえてわずかな変化も見過ごすことがあるならば、病状の変化をとらえる事ができません。
患者さんの様子を捉えるというのは、身体的変化だけでなく、精神的な変化、社会的な面など、あらゆる分野をしっかりとみる必要があると言えます。
“みるの意味でも、見る、観る、視る、診るなどさまざまな“みる”がありますが、看護師のみるは、看るが一番当てはまると言えるでしょう。
つまり、悪い事態にならないよう、気を配って世話をするという事なのです。
しかし、近年では、看護師が薬物を投与し患者さんを殺めたり、自身のストレス発散によって患者さんを虐待したりとあまりにもショッキングなニュースが報道される事も少なくありません。
看護師のイメージとかけ離れた心の闇が、一番近くにいる患者さんが対象となる本当に許される事ではない事が現実に起きているのです。
看護師の仕事は非常にハードです。夜勤、昼勤、不規則な勤務の中で、病状の変化、精神的な変化などを捉えて、きめ細やかに行動していかなければなりません。
看護師は、患者さんの人生を預かり命を預かっており、職業としている事から注射や計測など技術的なものよりも、人間性が最も重要と言えるのではないでしょうか。
苦痛を和らげる注射をする場面で、身体的痛みのお薬があるように、心の痛みを和らげる声かけや安心感を与える事も、不安を増強させるのも看護師の一言が大きく影響していると思います。
弱った患者さんの手をさしのべる患者さんの立場になって物事を考え行動する看護師が多く現れてほしいと思います。いつかは看護師自身も患者さんという立場で病院でお世話になるのです。